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2008年8月23日 (土曜日)

お題:グリム童話「赤ずきん」

「おばあさん、あなたの耳は

なぜそんなに大きいの?」

 

赤いずきんをかぶったこの女の子。

 

ここは、さっきまでおばあさんが

いた部屋の中。

もういないけどね。

 

おばあさん?

俺が喰っちゃった。

今頃おれのお腹の中で

息絶えてるかな。

 

俺はこの赤いずきんをかぶった

女の子に背をむけて

正体がばれないようにした。

 

なんせ、

先ほどまでここにいた

おばあさんは俺の腹の中。

 

この俺、扮する「おばあさん」に

質問をといかけるこの女の子。

 

名前をしらないので

「赤ずきんの子」と呼ぼう。

 

「ねぇ、なぜなの?」

 

赤ずきんの子はまた聞く。

 

「それはね、あなたの声を

よく聞くためよ。」

 

すかさず答えた。

 

「そう。」と答える赤ずきんの子。

 

 

-……ずん

 

俺のお腹を、体内から

押された感覚がした。

 

あのばあさん、まだ生きてやがったか。

 

-……ずん、………ずん、

 

ずん、ずん、ずん。

 

遂に、部屋の中に響き渡る

音でお腹を押しやがった。

 

さすがに赤ずきんの子も

この音に気付いて、

 

「おばあさん、この音、何の音?」

 

 

ぎくり

 

やっぱりバレてる。

どうしよう、なんて言おう。

 

 

もういいや、この子も喰っちまうか。

 

 

 

「それは、俺のお腹の中に

君のおばあさんがいるからさ。」

 

 

瞬間に、俺は赤ずきんの女の子に

顔を向けていた。

 

赤ずきんの女の子は、

おびえた顔…………………

 

  

え…?

 

 

 

女の子、

 

の隣には、見知らぬ男。

帽子を被って、上下薄緑の

作業着。

 

…猟師?

 

今おれが猛烈に焦ってる理由は、

 

その男が両手に構えてる銃。

銃がこちらに向いている。

 

ちょっとでも動いたら

今にも弾が飛び出してきそうだ。

 

銃口を見つめながら

俺は冷静になる。

 

赤ずきんの女の子は、

猟師の男の後ろに身を隠してる。

 

 

 

だめだ、逃げ出せない。

 

 

 

 

「……わかった。」

俺は降参することにした。

下手に撃たれて死にたくない。 

 

 

 

 

両手をあげた。

「降参すr……

 

 

 

 

 

俺がここまでしか

喋れなかった理由。

 

猟師が俺が喋ってる途中に

俺に向かって銃を打ちはなった

からだ。

 

おれは猛烈な痛みとともに、

お腹の中のばあさんが

いまどうなってるのか気になった。

 

 

女の子は目を両手で押さえてる。

 

 

俺はダーン!!と音を立てて

倒れた。

 

仰向けにしてて見えないけど、

撃たれた場所は、

多分血にまみれてるだろう。

 

 

 

俺の意識はだんだんと薄くなっていく。

 

いやだ

しにたくない

 

たすけて だれか たすけて

 

朦朧としていく意識の中。

かすかに猟師と女の子の

声が聞こえる。

もうすぐ俺は死ぬのかな。

 

俺が死んで

俺の筋肉が硬直したら

 

 

俺の中にいるおばあさんは

一応まだ生きてるのに、

一生出てこれないのかな。

俺の中から。

今さらどうでもいいけどさ。

 

 

 

猟師は赤ずきんの女の子に聞く。

 

「おばあさんの正体は狼だった

みたいだね。」

 

「そうね。」

女の子は意外にも冷静だった。

 

 

「多分……君のおばあさんは

僕が今殺した狼のお腹の中に

いると思うんだけど……。

多分一緒に死んじゃったかも

しれないんだ……。」

 

申し訳なさそうに猟師が言った。

 

「…………そう。

仕方ないわ。ありがとう猟師さん。

狼からわたしを助けてくれて

ありがとう。」

 

女の子は深々と頭をさげた。

 

そしてチラチラと女の子の

様子を気にしながら猟師は

「ごめんね、」と何度も謝りながら

森の中へ帰っていった。

 

女の子は暗い表情で

猟師を見送った。

 

猟師が見えなくなると、

家のドアをゆっくり閉めて、

 

こちらの方をクルッとむいて。

 

 

 

あ、俺まだ死んでない。

意識は朦朧としてて、

傷口はすげぇ痛くて。

それでもまだ死ねずにいる。

 

そろそろ死ぬ予感がする。

野生の勘だ。

 

女の子は俺の近くに

ちょん、とすわって。

俺のお腹に手をおいた。

 

 

さあ、おばあさんに

最後のお別れをするんだお嬢ちゃん。

 

 

俺の上に置いた自分の手をボーッ

と見つめながら。

 

 

 

 

嬉しそうに、

「さようなら、おばあさん!」

 

 

 

 

 

え!?

 

 

 

…………

 

 

 

俺が聞いた女の子のあの

顔と言葉の意味を知りたかったけど

 

 

 

 

 

 

 

もう俺は死んじまってた。

 

おわり

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2008年7月28日 (月曜日)

お題「ピアス」

「ねえ あたしの耳ちぎってよ」

 

ぼくが誕生日プレゼントにあげた

ハートのピアスを耳に付け終えた

ところで彼女は急にボソッとぼくに

つぶやいた。

 

彼女は僕の目をみないで

机に肘をついて窓の外を

ぼんやりながめてる。

夕陽は、黄土色の校庭を

やさしく照らしてた。

 

「…………は?」

 

ぼくから思わず変な声がでた。

手からは携帯がスルリと

落ちそうになった。

 

「ちぎってよ、って、おまえ、

なに言ってんの?」

 

彼女は目だけをこっちに向けた。

さっきまで嬉しそうにピアスを

眺めてたのに。

 

おもえば、ピアスを

耳につけてるときから

彼女はおかしかったんだ。

 

急に表情が暗くなってさ。

 

さっきまであんなに嬉しそうだったのに。

あんなに嬉しそうにピアスを眺めて、

「ありがとう!」って……。

 

今はとても冷めた女性みたいに、

とても無愛想に窓の外を

ぼんやり、ぼーっと、眺めてる。

 

それでも彼女の耳についた

ハートのピアスはキラキラと

ひかってた。

彼女はやっぱり綺麗だ。

 

ぼくは回答にこまって黙り込んだ。

開いてた携帯を閉じて、

下をむいた。

 

「ほんとにあたしの事が好きなら、

あたしの耳、ちぎってよ」

 

彼女はさっきより心なしか

力強く言った。

 

「それとも、あたしの事、

すきじゃないの?

口だけなの?」

 

あれ…

彼女、こんな事いう子だったっけ…。

 

『好きだったら……』

 

彼女はこんな事いう子だったっけ。

いつもぼくのわがまま聞いてくれて、

ぼくが忙しくて相手を出来なくても

なんにも言わなくて、

いつもニコニコしてて。

 

いつもニコニコしてて……。

 

まるで今の彼女は別人だ。

 

「すきだよ、でもそんな事できないよ…」

 

ぼくは弱々しく言った。

 

彼女は、僕のほうを黙って見てて、

それから、ハァーと深いため息をついて。

 

「もう、いいよ。」

 

突き放したように言い放った。

というか、

 

彼女はぼくを突き放した。

 

 

彼女は、横の椅子に置いてあった

鞄をバッと乱暴に持って

勢いよく立ち上がった。

 

「もう、しらない。

 

きらい。」

 

そう言ったかと思うと

自分の耳から、

ハートのピアスを強引に引っ張った。

 

まもなくブチッ!!という生々しい音を

たてて彼女の耳から

「ハートのピアス」がとれた。

 

彼女はないていた。

 

ピアスには、血。

 

彼女の耳には、血。

 

彼女は取ったピアスを僕に

投げつけて足早に帰って行った。

 

僕は、彼女を追えなかった。

気持ちは彼女を追いかけている。

だけど肝心のからだは、

うごいてくれない。

 

彼女の足音はだんだんと

ちいさくなっていった。

 

ホントに帰っちゃったんだな、と

自分でも信じられないくらい

冷静にそう思った。

 

投げつけられたピアス。

投げつけられた血の付いたピアス。

 

夕陽は、その異様な光景をも

優しく照らしてた。

 

僕の心も、まさにそんな

夕陽のようだった。

突然の別れに、取り乱す事もしないで

こんなに冷静でいられるなんて。

ピアスを眺めながら、

 

「やっぱ、でも、こんなに、すきだ」

 

誰も聞いてない教室に

ぼくの独り言がやけに響いた。

 

ピアスについた血をみつめて、

 

 

 

イヤリングを

買ってあげればよかった、と思った。

 

 

僕は肘をついて

窓のそとをぼんやり見つめた。

 

 

おわり

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2008年7月24日 (木曜日)

お題:カルピス(お題提供:「ふみコミュ!」)

カルピスって、きらいかもしれない。

 

いや、カルピス自体の味はすきだ。

あの色もすきだ。

 

500mlのペットボトルの

カルピスがすきじゃない。

 

というか

 

500mlのジュースが好きじゃない。

 

なんでかって、

すぐに飲み終えちゃうから。

 

美味しければ美味しいジュースほど、

500mlのペットボトルがきらい。

 

おいしいからすぐに

飲んでしまうから。

 

暑い時なんてなおさらだ。

 

すぐに喉はかわく。

カピカピになる。

 

私の喉を満足させるには(←(笑))

「カルピス」じゃたりないのだ。

 

 

コンビニの105円の1000mlの

ウーロン茶がすき。

 

やすいから。

 

多いから。

 

 

でもカルピスもすき。

 

 

 

なんか成長のない文だな。

 

お題提供してくれてありがとうございます!

 

結構沢山お題をもらったので、

また今度そのお題に添って

なんか書いてみようとおもいます。

 

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