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2008年8月19日 (火曜日)

ノンストップ:浴室

 

っどぷん─…

 

狭い浴槽のなかに、

体をあおむけに「つ」の字に丸めて

全身を冷水のなかに

 

「埋める」

 

目をつぶる、

鼻の穴を指でつまむ。

 

全身に冷水がささる、

心地が良い。

 

寒い空気も、

熱い空気も、

痛い刺激も、

刺さる他人の視線も、

入り込んで浸食してく

他人の言葉も、

 

いまここの「世界」では

全部一時的に僕を避けていく気がする。

 

それもそのはず、

戸と壁で「浴室」をつくり、

四角い箱のなかに水をためて、

空気すら通さない「浴槽」、

 

の中に僕は居る。

 

言葉は入ってくるかもしれない、

この冷水の中に、

 

そして

僕のなかに。

 

 

だけど、それを除外すれば

僕は多分、自由だ。

 

僕は多分、敏感にならない。

傷つかない。

 

時間が経てば息こそ苦しくなるが、

僕にとって此処ほど

気持ちの良い場所はない。

 

 

ここから出たら、、、、

また「刺さる」色んなものに

ぶちあたる。

避けてとおれない。

寒気も、熱気も、

己の弱さからくる自責も、

ある意味「見えない」視線も、

罵声も、痛い刺激も、

 

あんな物に当たるくらいなら、

現実から遮断された、

 

 よくそうのなかに

  ずっといたい

 

 

ここは誰で

ぼくは何処。

ここは浴槽の中の水の中で、

ぼくは僕だ。

 

わすれたくとも

わすれない。

 

僕は今、

僕なりの「自由」な世界にいて、

願わくばずっとここにいて、

いつかは自分のプロフィールも

自分の居場所も、

自分の事全部忘れられたらとさえ

おもってる。

 

でも1秒後、もっと早いかな、

もしかしたら光くらいの速さ、

機械的な瞬発力で、

 

僕は僕に現実をみせる。

 

「僕はここで、僕は誰々。」

 

見せたくないことは確か、

でも無意識に自分に見せている。

 

 

それは

 

僕が「現実」に

少なからず未練を抱いているからか。

 

「自分を忘れる」という事は

事故的にしか行えないからか、

自己の力ではどうにも出来ない

仕組みだからか。

 

 

現実から遮断された場所で、

現実を考える。

 

 

結局現実からは逃げられない。

 

 

僕はとても深い悲しみと

自動的にうまれた諦めを持って、

ほぼ酸素不足からなる限界を

原動力に、

 

浴槽から「飛び起きた」。

 

 

呼吸は僕の体を生かすと同時に、

現実の匂いを僕の体に焼き付けた。

 

呼吸が出来る場所(浴室)と

呼吸の出来ない場所(浴槽)とで

 

 

 

どっちが僕にとっての幸せか

かんがえた。

 

 

 

浴槽の中にもう一度戻ること、

浴室から出てまた生活に戻ること、

 

 

 

僕は浴槽に還りたい。

 

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