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2008年1月 8日 (火曜日)

*summer TWO

君は時々、額の汗を腕でぬぐった。

私はそれを三階の教室の窓から

肘をついて見ていた。

人通りもまばらな道路の前、

校門の横の柵に寄りかかっている君。

 

君はあとどの位そこに立ってられる?

 

私の肘が乗っかっている机の上には

「好きです」の言葉がやけに目立つ

白い便せん。

名前は書いていない。

朝学校に来たら机の中に入っていた。

 

「好きです」と鉛筆で真ん中に

大きく書かれた便せん。

 

「放課後、校門の前で待っています。

良い返事を待っています。」

 

一方的な手紙だった。

 

名前も知らない人からもらった手紙。

これがラブレターか。

私はボーッとその「ラブレター」を見つめた。

 

校門の前でこの暑いなか汗を

かきながら数時間前からずっと立っている

あの彼がこの手紙の差出人??

 

彼は時々後ろを振り向いて昇降口を

見ている。

 

この手紙の差出人が君なら、

君は私を待っている?

 

 

はあ、  ため息がでた。

そろそろ結論をだしに彼の元まで

行かなければ、

彼は熱中症で倒れてしまうだろう。

 

昇降口まで向かうと、校門の前の

彼はちょうど私に気付いた。

目線をそらさず真っ直ぐに私を見る。

 

私はなるべく目を合わさなかった。

 

右手にはラブレターを持って、

左手で鞄の中を探った。

タオルを取り出してしっかりと左手で持つ。

 

靴を履いて、彼の元まで走った。

彼はさっきから一度も私から目を

そらさずにじっとみつめている。

 

彼まで1メートル、

彼まで30センチ、

彼まで10センチ、

 

少し背の高い彼を上目づかいで

彼の唇の位置をすばやく確認した。

 

ツマサキ立ち、

 

 

 

彼まで0センチ。

 

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